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昨日、午後1時よりSTAP細胞の論文不正問題を巡っての小保方氏による記者会見を
昼休みをずらしNHKの生放送で途中まで拝見しました。

これまで、STAP細胞の論文不正を巡り当事者(小保方氏)による釈明がないため
ネット上のコメント欄においては彼女に対し、
読むに堪えない魔女狩りのような痛烈な人格攻撃が起きており
まだ十分な評価が決まった訳でもない人間に対する
村八分的悪意について、とても恐ろしく思っていました。

若い女性研究者に対するやっかみ、
研究者=地味というイメージを覆したことに対する反感
経過、過程というものに対するずさんさを通した未熟さに対する批判
売名行為のための改ざん、ねつ造に対する批判などなど
悪意的な感情心理はいろいろと上げられるかもしれません。

しかしながら、科学者としての倫理感やルールを知らない一般的立場として考えた場合、
経過がどうであれSTAP細胞の存在が証明されれば
なにも批判するものではないのではと思っていました。
山中教授によりips細胞も再現実験が成功するのに半年を要したと言われており
STAP細胞の再現実験が今のところ全く成功していないとしても
それが現段階において小保方氏に対する疑惑を決定づけるものではない筈です。

ところが、今回の騒動は論文不正の問題であって理化学研究所の調査委員会による
調査もSTAP細胞の存在の有無についてはこれからだと言われているにも関わらず
世間では小保方氏によるSTAP細胞のねつ造疑惑が高じています。

本来、論文不正問題とSTAP細胞の存在有無は別々で考えられなければならない筈ですが
理化学研究所が小保方氏の論文を不正と判断したことにより
STAP細胞の存在について世間が疑いを持つようになりました。

昨日の小保方氏による会見は、そのような状況のなか
理化学研究所が論文に不正があると判断したことに対する不服申し立て内容の説明として
開かれました。
冒頭に行われた小保方氏による一連の騒動への謝罪は、大変な精神状況のなか
彼女のSTAP細胞研究に対する真摯な態度と熱意も理解できるものでした。
一方で一部のデータ画像の差し替えに対する改ざんと
STAP細胞の画像取り違えについては
十分な反証としての説得力のあるデータを示さなかったことに対し
科学専門家の間においては納得のいく会見ではなかったと言われています。

この会見に対する詳細な解説について数ある情報番組の中では
昼の12時より放送されている「ひるおび」が夜の放送も含めもっとも詳しく、
ひとつのテーマに30分近く時間を割いて伝えていました。
STAP細胞の取り違えは、小学校の運動会の写真に写っている
自分の子供の写真を山田くんの写真に間違えたようなもので
普通、そういうことがあるだろうか?と
非常にわかりやすいたとえ話に変え説明されていました。

また、小保方氏が明確な反証データや再現実験を成功させる「こつ」の具体的な方法を
明かさないのは理研に戻るための唯一の手段であることを認識しているためであり
科学者が指摘されている問題の明確化は、
科学的問題以外の特許や法律上の諸問題などが絡み合っているため
単純ではないという指摘がなされていました。

長々と書きましたが昼の情報番組「ひるおび」は非常に詳しく
司会の恵俊彰はお笑いタレントとは思えないほどわかりやすい説明と進行がうまく
プロの司会者以上に優秀だと感じます。

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