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2008.08.12

CADの弊害

建築を志す若い人にとって、設計事務所における即戦力としての大きなギャップが
昔ほどなくなったのはCAD(コンピューターを使用した設計を行うシステム)による
設計製図のスピード化によるところが大きいと思います。

CADを使用すれば、アナログでの線の濃淡や安定した線を引く技術も必要なく、
また、簡単に他人が作業した図面をコピーし、少し手を加えることで
すぐに完成することも可能になりました。
特に図面情報の相互交換が可能だということが、アナログではできなかったことで
大きな進歩だと思います。

ところが、ここで気をつけておかないといけないことがあります。

何も考えずにコピーした情報は、あくまでコピーする前の様々な検討の結果としての
情報であって、自分が欲しいデータといらないデータの選り分けが必要な場合が
あります。

本来この選別にチェック機能を働かせないといけない場合があるにもかかわらず、
簡単にコピーされ、スピード化のためそこに含まれている情報が確認もなく
使用されることがあります。

もともと、違う状況でのデータの集合体である以上、コピーによってそぐわない情報も
含まれており、それをチェックすることがおざなりにっていることもあると言わざるを得ません。
また、そのデータが間違っている場合のチェックはコピーによってできず、
結果としてミスの連鎖を生む可能性があります。
多くのスタッフによって描かれる実施設計での図面作業は、まとめ役だけにチェック
機能を負わせるのではなく、各々が自分の責任範囲内においてチェック機能を
持つことが必要です。

したがって、建築家を志す若い人たちに声を大にして言いたい!
安易なコピーは気を付けましょう!
スピードよりも自分で考えて図面を書く習慣を身に着けることが必要です。
また、頼まれた図面に対し、責任を持って書く自覚を持ちましょう!

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