BLOG

毎週、日曜日の午後12時15分から放送されていますNHKFM「日曜喫茶室」は
毎回、いろんな分野の方のお客様を招いての知的な会話がとても面白いと思っています。

これまで、はかま満緒氏がメインのパーソナリティーを務められていましたが
ご高齢になられたため、現在は月1回を担当され、
それ以外は「トーキングウィズ松尾堂」として松尾貴史さんが務められています。
前回の松尾堂は旅のはなしでしたが、
今回ははかまみつお氏が担当で
作家「檀一雄」についてご長男の檀太郎さんと編集者として檀家とお付き合いの長い
作家の嵐山光三郎氏を招かれてのお話でした。

太郎氏は3年前から東京より福岡の能古島に住まいを移され、
仕事を続けられておられるそうで
小さい頃の檀一雄との様々な思い出について語られていました。

太郎氏は檀氏の代表作のひとつである「律子その愛」に描かれいる最初の妻、
律子の子供であり、彼がまだ3歳の時に腸結核で他界。
律子は福岡女学院のクイーンにも選ばれた美しい女性だったそうで
見合いを嫌がっていた檀氏が彼女に会うなり「よろしくお願いします」と言った
逸話が残っているそうです。

嵐山さんからは、太宰治や檀一雄ら作家たちが熱海で芸者を呼んでの
どんちゃん騒ぎの後、借金のかたに檀を残し、
返済に奔走していたことが
太宰の「走れメロス」の原題であり、
元はそんなに美しい友情物語としての
話ではなかったということで
聞いていて非常に楽しい話題でした。

日曜日の昼下がりに、
ちょうど何か手を動かしながら(例えばパスタを茹でたりとか)
ラジオを聞き流すという行為は、
とても気持ちの良い感覚で
テレビを見ることとは違う、
二つの楽しみを共有できるような幸福感があります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。