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これまで朝8時より放送されているNHKの連続テレビドラマを
ほとんど見たことがありませんでした。
昨年、「ゲ、ゲ、ゲの女房」を妻が観ているのにつられ
途中から観るようになりました。
それは、漫画家のアトリエ内でのスタッフとのやり取りが
設計事務所でも似たようなところがあり、親近感を持ったためだと思います。

年末に購入した週刊誌をめくっていると
その中に、現在放送されている「カーネーション」にはまっている
女性評論家のコメントが掲載されていました。
連続ドラマの女性の主人公の描き方がこれまで
耐える女性や自己主張しないものが多く興味が持てない中、
今回の「カーネーション」に出てくる主人公や
それを取り巻く回りの女性たちが強い意志と自己主張をぶつけ合うところが
痛快であると書かれてありました。

「カーネーション」は世界的ファッションデザイナーであるコシノ三姉妹の母、
小篠綾子さんの自伝に基づくドラマで
確かに脚本において、そのような明確なコンセプトをベースとして
主人公はもちろんのこと、女性店員や祖母、3人の女の子たちなどみんなが
自分の言い分を堂々と言っているシーンがよく描かれています。
そんななか、麻生裕未演ずる主人公の母親役だけが、
うまくバランスを取るような能天気さで場の雰囲気を和らげています。
それも脚本が非常によく出来ているからだと思います。

主人公役の尾野真千子の演技は本当に素晴らしく
彼女は、河瀬直美監督の初作品「萌の朱雀」の主役に
中学生の時、下足場で掃除をしているところをスカウトされ
抜擢されたということのようで
何か強いオーラを持っておられるのだろうと思います。

小篠綾子になり切った迫真の演技によって
彼女が生きた昭和の初めから
戦中、戦後の激動の時代背景とともに喜怒哀楽が伝わってきます。

また、創造的仕事を行うなかででそれを取り巻く人間模様は
小さなアトリエ設計事務所を営んでいるボクにとっても
相通じる部分も多く、興味がそそられます。

さらには、結局、生き生きと働いている女性に興味があるからかもしれません。
僕の母は専業主婦であり、不自由なく育ち何の不満もないにも関わらず
何故、働く女性に興味があるのか不思議ですが
かっこいいと思うからかもしれません。

どんなに年を取られてもかっこいい女性っていいなあと思います-----–。

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