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昨年、今年と二人の息子が結婚し、

親としての安心感が出たのか,

最近の若い人の恋愛事情に興味が湧いてきました。

 

ケーブルテレビで配信される番組表には日々、邦画でのラブストーリーが

上がっていますが、病気を題材にした切ないラブストーリー物は

観れば間違いなく涙してしまいますが

大体においてパターンが決まっており最近は避けていました。

その中で、「花束みたいな恋をした」という映画欄に目が留まる。

主演に菅田将暉と有村架純の名前が。

 

菅田将暉は最近、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」において義経役を演じ

利己的で天衣無縫な新しい義経像をうまく演じており

演技がうまいなあと思っていました。

また有村架純は、美人なんだろうけれどよく見ると地方都市に住んでいそうな

普通っぽい女性役などを自然に演じられるうまさがあり

この二人の恋愛ドラマに興味を持ちました。

どうやら2021年の1月に映画館で封切りされていたようで

全然知りませんでした。

 

早速、全く先入観がない状態で観ました。

「麦」演じる菅田と「絹」演じる有村が主人公で二人とも21歳の大学生。

終電に乗り遅れたことがきっかけで知り合ったふたりは

漫画や小説など好きなサブカルチャーが共通で意気投合し同棲を始めます。

「麦」はイラストレーターとしての夢を持ちながら

「絹」は就活に励みます。

やがて学生から社会へと出ていかなければならない二人にとって

現実としての壁が次第に立ち上がってきます。

 

ここまでの流れから時代は変わっても若い二人の恋愛は

社会という現実としての壁を乗り越える試練を迎えることにおいて

変わらない普遍的なものだろうと思います。

我々の年代にとってこの映画を観ていると

荒井由実の作詞、作曲でバンバンの「いちご白書をもう一度」の歌が頭の中で流れてきました。

 

 

いつかー君と行ったー♪ 映画がまた来るー♪♪
授業を抜け出してー♪ 二人で出かけたー♪

哀しい場面ではー♪ 涙ーぐんでたー♪
素直な横顔がー♪ 今も恋しいー♪♪

雨に破れかけたー♪ 街角のポスターにー♪
過ぎ去ーった昔がー♪ 鮮やかーにーよみがえるー♪

君もーみるだろうかー♪ 「いちご白書」をー♪
二人ーだけのメモリー♪ どこかーでーもうー一度ー♪

僕は無情ヒゲとー♪ 髪をーのばしてー♪
学生集会へもー♪ 時々ー出かけたー♪

就職がー決まってー♪ 髪を切ーってきた時ー♪
もう若くーないさとー♪ 君にいーいーわけしたねー♪

君もーみるだろうかー♪ 「いちご白書」をー♪
二人ーだけのメモリー どこかーでーもう一度♪♪

二人ーだけのメモリー どこかーでーもう一度♪♪

 

我々の時代はもうすでに学園紛争も収束しており感覚的には共有していませんが

この映画の作者にはこの学園紛争をサブカルチャーに置き換えられながら

時代が変わっても社会に出ていく若者たちの

恋愛における普遍的なものを表現されているのだろうと思いました。

 

観終わってエンドロールを観ていると脚本が坂元裕二、監督が土井 裕泰

なんだ!ドラマ「カルテット」と同じ製作メンバーでした。

やはり坂元裕二の脚本は会話のやり取りが絶妙で日頃、我々が思っていること

感じていることや間合い等が自然に表現されており

彼のドラマは非常にレベルが高いと思います。

お好きな方は是非、お勧めできる映画です。

 

 

 

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