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今年の2月ごろに大濠のマンションに住まわれている方から
和室と寝室のリフォーム依頼を受けました。
和室は2度目のリフォームで
1度目は床の間をつぶし和タンス置き場にされていたところ
和タンスが2台から3台に増えた結果、入らなくなるとともに
お仏壇の置き場やご主人からもう一度床の間が欲しいという要望もあり
リフォームということに。

主寝室については元々、マンションの2住戸分を購入されつながっており
1住戸のLDKだったところがそのまま主寝室とウォ―クインクローゼットに
なっているため非常に使い勝手が悪いレイアウトになっていました。
そこでウォ―クインクローゼットを含めた
全体のレイアウトプランの変更を提案致しました。

3月より8月まで打ち合わせと実施設計を行い、9月に見積もりおよび調整。
10月中旬に着工しました。
施工は筑羽工務店で担当は安藤氏です。

(リフォーム前の和室で窓には木製ブラインド、エアコンは当初露出で壁掛けに
なっていたらしく施主からの指摘で急遽、エアコンを隠すための収納が
造られたのことでした------商業系デザインで最近、よく名前が出ている
設計事務所に頼まられたようですが、和室についてはかなりいい加減な
対応のように思いました-----—。というか商業系の人って和室のような
体系的伝統性が求められるスペースにおいてはその人の浅さが出てしまうように
思えるのですが------)


(窓側には小さめの仏壇が置かれています)

施主は和室においての伝統性よりもモダンさを求められており
どこまでモダンにするか微妙なところで、あまりやり過ぎると店舗のように
なってしまいます。
3台の和タンスが並ぶタンス置き場を確保して3枚戸の襖で隠し
その上には着物がよく見えるように天井部分に間接照明を取っています。
また、8畳あったスペースを6畳と床の間にしました。
床の間はタタミとフラットにしておけば泊まりの場合に8畳のスペースとしても
使用できます。
押入れは床の間に直交させて浮かせ、
その下に床の間をL字状に回り込ませることで拡がりを感じさせるようにしています。
この部屋は着物の収納と着つけスペース、泊り部屋、そして仏間としての機能が
求められており、それを満たしたうえでの在り方となります。


(やはり和室は素材感と自然の光と影です,スチールフラットバーによる
床柱の位置については秦さんからの意見も取り入れ黄金分割で決めましたが
ボクの感覚としてはあと100mm左のような------。
でも寸法については感覚的なものとともに知性的な意味づけもあった方が
この和室に品格を与えるものとして必要だと思います。
それにしても、工務店側が黄金分割を持ち出すなんてさすがだと思いました。)


(ランダムに切り込まれた天井の照明、元あった熱感知器も黒く塗って
わからないようにしています)

    

    

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