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音楽家の富田勲氏が亡くなられました。
とても残念です。
ボクたちの世代にとって1965年にテレビ放映された手塚治虫による
「ジャングル大帝」の主題歌は当時9歳だった子供にとり、
単なるアニメ主題歌というレベルを超えたアフリカ大陸の動物たちを
格調高く歌い上げた素晴らしいもので
オペラ歌手が歌ったアニメソングなんてそれ以降もないと思います。

その後、1974年に富田氏が手掛けたシンセサイザーによる初のアルバム
「月の光」は当時18歳だったボクは、凄く感動したものです。
「沈める寺院」や「亜麻色の髪の乙女」など
ドビュッシーによるピアノ曲だったものがシンセサイザーによる編曲で
ドビュッシーが表現したかったような色彩を感じさせるものにまで昇華され、
単なる電子音楽を超えて表現されていました。

ボクはその後、環境音楽としてブライアン・イーノを知ることになり
富田氏の音楽はブライアン・イーノのように抽象的ではありませんが
NHKの新日本紀行の主題曲のように
日本の美しい風景をシンセサイザーという新しい音源を使いながら
懐かしさと日本らしさを郷愁をもって非常にうまく表現されていたと思います。

謹んでお祈り申し上げます。

     
  

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