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嘉麻S PROJECTの現場に毎週行っている中、
先週天気が良くとても気持ち良かったので
そういえば、コンペで決まった田川こども園の建物はどのようになっているか
ドライブを兼ね見に行こうということで行って来ました。

遠くから見ると一瞬、建っているのがほとんど気付かないほど、
存在を感じさせない状態に見えましたが
だんだん近づいて歩いて行くと、巨大な庇の側面が屈折しながら
外周部に持ち出されているのがわかりました。

外壁のコンクリート打ち放し染色仕上げが
遠くから見るとサイディングか吹付けのように甘く見えてしまい
ちょっともったいない印象を受けました。

コンペ案は保育園と幼稚園、子育て支援センターを一列に並べ
巻貝のように巻いた大胆でシンプルな強さを持った提案でしたが
よく考えてみると俯瞰での構成によるプレゼンテーションで
横からの見え方がどのようになるのかは表現されておらず
上から見て面白いと思った提案も実際建ってみると
アイレベルではどうしても普通に感じてしまいます。
(当アトリエの提案はアイレベルでの見え方をかなり意識していたのですが—-)

建物はちょうど引渡し前の状態で、市の職員の方がおられたので
厚かましいとは思いましたが、頼み込んで中を見せてもらいました。

中央の運動場が入る楕円状のオープンスペースを取り巻くように
部屋が配置されていましたが、この案が選ばれたポイントとして職員による
子どもたちに対する集団管理のしやすさが背景にあるように感じました。

どこで遊ぼうとよく見えると思いますが、
逆に言うと子どもたちがそれぞれの年齢や個性に応じての自分の場が出来にくく
我々が考えていた様々な場の提案とは、真逆であるということで納得出来ました。

外部や内部のデザイン、サインなども含め、
設計された塩塚氏の実力が発揮されておらず残念ですが
たぶんきっといろいろなことがあって悔しい思いをされているかもしれません。

田川市は、コンペに応募された設計者の方々に出来れば内覧会の案内を
して欲しかったと思います。


コンペでの塩塚氏当選案

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