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現在、土地を探しておられる方で、たまたまその過程において茶山のLEAF HOUSEと
公園に向かって開け!の二つの住宅を大変気に入られ、後にインターネットを通して
同一の設計者であることを知られた結果、
当アトリエに連絡を頂き、その後ご相談に応じていましたが、
この度、LEAF HOUSEの施主のご厚意により、
その方をお連れして見学をさせて頂くことができました。


LEAF HOUSEのIさんご夫婦には住み心地とこの住宅に対する熱いコンセプトを
語って頂き、ほんとに喜ばれ、この住宅を愛し住んでおられることを実感し
嬉しい思いで一杯になりました。
ご主人のお話によれば
当初、この住宅を依頼するに当たり、
普遍性と先進性というものを重視しており
最初はまず普遍性があって次に先進性を考慮して欲しいと考えていたが
住宅の提案が絞られてくるに従い、
次第に先進性を優先し次に普遍性というように
自分の中で順番が変化したということでした。
普遍性とは、飽きないデザインであり日本的な佇まいみたいなものだったと思いますが、
自動車の開発スタッフであったことから、新しいものへの憧れもあり
新旧の対比をテーマとして求められていたのだろうと思いました。

この住宅では、壁の重さの表現としてのこげ茶の塗り壁があり、
屋根の軽さ(実際は納まり上厚くなりましたが)として重なりと真っ白な浮遊感の対比があり
それは、内部においても一貫しています。
また、亡くなられたご両親の持ち物(ソファ、オーディオ、座卓、土鈴、本など)などを
新しい空間のなかで融合させたり新しいものと古いものが生活の中で同居しています。

LEAF HOUSEとしての言葉のように葉っぱの重なりの下、
木漏れ日の中で生活している感じで
内と外があいまいで自然の動きを身近に感じることができるんですと言われていました。

これは、当アトリエが住宅の設計において常に意識的に考えているテーマにもなっており
ただ、かっこいい形や空間だけをデザインしている訳ではなく
自然との関係性をどのように作り上げていくのかが、施主のご要望、機能などとともに
重要視しているところになっています。
住宅は知性と感性の集合体だと思います。
言い換えるならば、論理と感覚の集合体です。

Iさん及び検討中のTさま、ありがとうございました。

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