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きょう、日曜日はあいにくの雨の中、
福岡市が開発した東区の人工島に建つ
伊東豊雄氏設計のパビリオン「ぐりんぐりん」において
昨日から行なわれているデザインレビュー2009に行ってきました。
学生の課題を学校という枠組みを越え、著名な建築家を迎えて評価してもらうやり方は
現在、せんだいデザインリーグが卒業設計日本一決定戦ということで全国的に有名ですが、
もともとは、福岡のデザインレビューの方が古く、
14年前の1995年から行なわれているのに対し、仙台は2002年からです。
どちらとも伊東豊雄氏が深く関われており、
氏の若き建築学生に対する期待度は、たいへん大きく
結果として、新しい建築の潮流を生み出す並々ならぬ姿勢を感じます。
今回は、ぐりんぐりんの会場のスペースが限られるため、150組のエントリーのみ
という応募総数の制限付での発表でした。
ボクが先日見た、九大からもかなりの学生が出展していましたが
その中からトーナメントの二次審査に選ばれた作品が2~3作品ほどありました。
審査委員として招かれた建築家たちの学生の作品に対する論評には
時代を表す含蓄のある言葉が数多く含まれており、
その言葉に自分の中でどう反応するかで各自の受け止め方も
違ってくるのだろうとも思いました。
どのように反応できるのかそれが問題なのです。
そういう意味において、ボク自身は伊東さんの論評に奥の深さを感じました。

昼休みに伊東さんが福岡市と掛け合ってできた2000万円の市の予算で作る
学生のためのフォーリープロジェクトのお披露目がありました。
仙台のデザインリーグでも入選し、現在東大の院に在学中の
大西麻貴ちゃんも5人の学生メンバーの一人です。
地盤から円形の塊が持ち上がったようなイメージで作られたフォーリーは
内部空間を伴った機能のない建物ですが、いろんなイメージを
誘発させてくれるかもしれません。
あらかじめ会場での紹介があった際、構造家の佐藤さんより
なぜ、構造をRC造にしたのか質疑がありました。
それに対して、もともと円盤状の土の塊として捉え、
版築という方法も検討したが構造的に難しく、
RC造で土のイメージを残すために土壁の仕上げにしたという学生側の回答でした。
これについては、構造と仕上げの遊離性を問題視するような雰囲気があり
なかなか厳しい指摘だったように感じました。
実施面でのまとめ役としてフォローされた矢作さんほんとにお疲れ様でした!

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