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次に岐阜県を北上するかたちで
飛騨・高山、日本古民家の最高峰とされる吉島家の住宅へ

飛騨・高山に行くのも初めてです。
この山間の盆地にどうしてこのような京風の面影のある文化が
花開いたのは不思議に思いますが
造り酒屋から端を発しやがて養蚕業で財を成した豪商、いわゆる旦那衆により
この地に京都風の繊細さを持ちながら力強い架構を表現した住宅が作られました。

そのなかでも吉島家の住宅は国の重要文化財の指定を受けた
古民家の最高峰と言われるものです。

(飛騨・高山の街並み、道に面し軒が2段になり低く抑えられています
 1階部分と2段の軒で挟まれた2階部分はどの住宅も
 様々なたて格子が付いています)


(吉島家住宅正面の一部、意外と格子は太い)

住宅の入り口は高さが抑えられ建物ボリュームを感じることができませんが
中に入るとその印象は一変します。

屋根を支える巨大な梁が重なり、その上に1間間隔で建てられた
小屋束により力強い空間が現れます。
上方に取られたトップサイドライトから自然光が射し込み、宗教的とも言える
空間になっています。
(トップサイドライトは滑車によって障子を上下に動かし開け閉めできます)

この男性的な空間がある商い的なスペースから奥の居住部分は次第に
インテリジェンスに富んだ繊細で女性的な数寄屋造りの空間へと
変貌していきます。

 つづく-----—-。

        

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