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きのうは、百道M PROJECTの実施図面の修正をアリヨシとともに行い、
今日午前中もアリヨシは修正。ボクは鹿児島のオフィスのスケッチ。
午後よりOBのヒラノとアリヨシとともに矢作さんのオープンハウスへ。

一筆書きのように1枚の壁を交互に折り曲げながら8つからなる箱を
巾と長さを変えながら庭に対して並列させた住宅です。
当アトリエの飯塚のパラレルハウスとプラン的には似ていますが
パラレルハウスにおいては壁の連続性よりも庭に対し交互に開く箱を並列させており
壁よりも箱の意識が強く、「イチマイノカベノイエ」は敷地周辺に対し開いているのに対し
パラレルは完全なコートハウスになっています。
岡垣町という敷地の特性に対し周辺に開くことで、周辺の風景と庭と建物の関係性が
実に気持ち良く、またラスモルタルのくし目引きという仕上げがあたたかく
やわらかなグレーとして周辺になじんでいました。
特に、折り曲げられた箱の重なりが庭の長手方向からは変化に富み、
庭側に開いた各箱の室内からは、二つの壁に挟まれた空間の延長と庭との距離感が
さらに瓦屋根の隣家との関係にまで及んでおり、庭と建物との関係において
個別性と一体性の両方が獲得できています。

また、改めて素材の持つ力というものもまざまざと見せ付けられたような住宅です。
これまで見てきた矢作さんの住宅の中で一番好きな住宅です。

内部の仕上も「イチマイノカベ」の連続性を徹底するためラスモルタルのくし目引きの
仕上になっておりコンセプトの一体感があります。

イチマイノカベによって折り曲げられた箱を縫っていく廊下

かべの終点は東屋となり、おばあさまが大事にされた庭へと開いて終わります。
奥へ細長く中間で屈折している敷地形状に対し、交互に壁を折り曲げながら
馴染ませるやり方はとても自然で違和感がありませんでした。
コンセプチャルでありながらナチュラルで特に庭との関係がすごくいい。
見に行って得をした気分です。

道路側の駐車スペース

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