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先日、東京のとある建築家の方のブログに紋きり型という題でコメント
されている内容に共感を覚えましたので、かいつまんでご紹介します。

「紋きり型」という意味は、きまりきった型とか、かたどおりで新味のないことをいいます。

その建築家は、芸術、建築、哲学に関する本に対する大変な読書家であり
レベルの高い内容には、とても感心させられています。

彼が紹介している本で、朝日新聞の天声人語を執筆されていた辰濃和夫
著作の「文章のみがき方」という本があり、

「紋きり型の言葉を使わないということは紋きり型の発想をいましめる、ということでもあり
これはいい文章を書くための基本中の基本だといっていいでしょう。」

という一文を取り上げ、「文章のみがき方」は「建築のみがき方」かもしれないと述べ、
定石どおりの表現は人に何かを伝える力が弱く、よい建築をつくるためには、
紋切り型の建築言語を使わないことが必須である。
だから、文章をみがくために良い文章を書き抜くように、よい建築をつくるためには
よい建築を見て記憶にとどめなくては、紋切り型を越えた建築をつくることはできない。
文章は生まれた時から、身近に身につけていくものに対して、建築は紋切り型が何かを
知るところから始め、そしてそれを使わずに作る努力が必要である。
普通の人は、紋切り型ができたところで一人前だと錯覚しているが、
その先に、本当の意味での創造的世界が拡がっていると。

私は、まず紋切り型というものの基準をどう捉えるのかが必要だと思っています。
普通、感性がない人は、紋切り型がどうかもわからないのであり、
わからない人に紋切り型でないものを求めても所詮無理な話だと思います。
人は自己認識しない限り目標は生まれません。
感性とは、自己認識できる能力があるかどうかであって、才能ではないと思っています。
認識さえできれば、目標ができ後は努力次第によって得られる価値が決まって
くると思っているのですが-----—。
また認識できてもどう越えればいいのか方法論が見つからなければ次のステップに
行けません。
建築におけるユニークさを求めていきたい私としては、今後いくつもの壁を
突破していく方法が問題なのです!

“建築におけるユニークさ” への3件のフィードバック

  1. SECRET: 0
    PASS:
    >建築は紋切り型が何かを知るところから始め、
    >そしてそれを使わずに作る努力が必要である。
    すごく難しいですが、的を得ていますね。
    それを使わずに作る努力・・・
    これが、一番むずかしい。(笑)
    でも、一番、楽しい努力かもしれませんね。

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