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2007.07.12

抽象化

 今日は、近大の授業がありました。
毎回チェックをしていて感じることですが、最初に考えた
キーワードやイメージを建築的なものに変換する場合、
必ず、抽象化という行為をおこなわないと極めて
俗っぽいものにしかなりません。
抽象化という行為は、そのイメージやキーワードの中に
潜む根本的な事柄の分析とそれ以外のものの切り離し
によってクリアになってくるものであって、それが結果として
リアリティにつながると思っています。
学生の課題で所詮建つ筈の物でなくても、リアリティの有無
はとても重要です。
例えば、泡というコンセプトの場合、泡が球状になっているから
球の集合体を作っても建築にするためのリアリティは、得られません。
泡をどのように捉えるのか独自の切り口が必要で、その切り口は、
建築化のためのリアリティが備わっていないと説得力に欠けます。
それを見つけ出す行為が抽象化でありデザインにつながっていくものだ
と思います。

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