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バイネッケ貴重書図書館(1963年)

 

さてルイス・カーンの2作を後に同じイエール大学構内にあるバインネッケ貴重書図書館へ向かう。天気に恵まれサイコー!

 

 

クラシカルな建物が並ぶ緑あふれる構内を進んで行くと急に視界が開けた一画に建物が姿を現します。(残念ながら手前が工事中でシートが邪魔でしたが—-)この建物が保管している物は希少本でありいわゆる古い本が中心だろうと思うのですが、大学そのものもクラシカルな雰囲気の中、よくぞこんな建物を提案したものだと思います。どのような経緯でこの建物が生まれたのか知りたくなりました。

 

 

こちらの方がカーンの作品より圧倒される迫力があります。

美しい彫刻的グリッドフレームの中に埋め込まれているのは大理石を薄くスライスしたパネルです。枚数は正面が15、サイドが10枚、人の高さから推測すると1枚当たりの大きさが2.5m角ぐらい。すると正面が15枚×2.5m=37.5m、サイドが25mぐらいでしょうか。右横に立ち上がりが見えているのがイサム・ノグチがデザインした有名なサンクンガーデン。

 

 

(残念ながら下へは立ち入り禁止になっており上からしか見れませんでした。大分の美術館で開催されたイサム・ノグチ展ではこの庭のことが詳細に説明されていました)

 

 

我々設計者が通常、軒天の仕上げを考慮するとすれば金属パネルやボード類になるのですがここの軒天に使われているのは石材でした!石材の場合、かなり重いので通常化粧ボルト等で落ちないようにするのですがこれには何も見えていません。このピロティ―部はカフェテラスになっています。

それにしてもこの建物を支えている部分がピン接合のように細く一体構造的にどのようになっているのかわかりません。これが四隅にあり、浮いている建物のピロティ下は四周全てガラス張り。

 

 

 

 

素晴らしい空間!パネル状にスライスされた大理石の模様がステンドグラスのように光が透過して映し出され、下からは自然光による白い光が湧き上がるなか、中央部のコア(核)には黒いスチール線材によって縁どられたガラスボックスの中に幾層にも積み重なった希少本を見ることができます。

 

 

内部ガラスボックスの回りは1階の吹き抜けが全周回り梁も全くなく2階フロアが取り巻いています。

久しぶりに心が震える感動を受けました。

 

 

 

さて、ここから駅へどう戻るか?行きのタクシーでは7~8分の距離でしたがタクシーを探すものの全く走っておらず、取り敢えず駅方向に歩いて行く。

気が付けば後ろから手押し車を引いた不審なおっさんがついて来るためちょっと気持ち悪く思っていると突然声を掛けられました。「君たち!どこへ行きたいの?」と聞かれ「ユニオンステーション!」と答えると「その先の緑のマークがついている所にバスが止まるからそれに乗ればいいよ!」と教えられる——-いい人だったんだ!!すいませんと思う。

そのマークがついた場所は無料巡廻バスが止まる停留所で20分おきに来る場所は時刻表が貼られておりネット情報には全くそういうことが書いてなかったため助かりました。

これで船以外のあらゆる交通機関をほぼ制覇!

国際線飛行機、国内線飛行機、列車、地下鉄、バス、タクシー、ウーバーの7種類

 

列車の出発時刻まで少しあったので駅の売店でパンと飲み物を買って昼食を簡単に済ませ15時発の列車に乗る。

今度は終点のグランドセントラルまで行かず、地下鉄の駅と交差しているセントラルパークの北にあるハーレムで乗り換えグッゲンハイム美術館を目指します。

 

 

 

 

 

 

 

 

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