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7月なのに梅雨が明け、急に暑くなりました。

昨年の夏は、猛暑でうんざりしましたが
今年も昨年と同じくらい暑くなりそうです。
車の気温計の表示が39.5°とか38.5°が普通というのは尋常ではありません。

さて、トークセッションも完了し、なんとかひとつクリアしたという感じですが
2か月前からお約束している物件の今週末の提案に向け
アトリエでは現在、模型を製作中です。

このプレゼの後の1週間後にさらに別件でのフォルツアのコンペがあります。

同時に百道のフォトスタジオ付住宅の実施設計と大刀洗T PROJECTの減額調整を
進めています。

みなさん!暑さの中、熱い思いで頑張りましょう!!

25日のトークセッションに合わせ梅雨明けの21日に
人吉のATRIUMの竣工写真の撮影に立ち合いました。
ボクのほうで撮影したものを取り敢えずご紹介。

道路と平行に廊下、倉庫、書斎、パントリー、洗面、浴室などが入った箱を
中庭を挟んで二つ並べ、その間に三つの屋根を架けます。
三つの屋根の下にLDK,主寝室、子供室をそれぞれ配置し
余った部分が屋根の架かった外部スペースとなり、
中庭に日陰と奥行きをつくるとともに変化に富んだ外部空間ができます。

光と影の交錯

中庭は南に向かって段々スペースが絞られていき、一番奥に強化ガラスでできた
勝手口があり中庭に直接外部より出入りすることができます。
勝手口と言えば通常、裏門の貧相なイメージになりがちなので
ここは敢えてリビングから見える部分でもありガラスにしています。

エントランスの玄関戸は縦枠に扉を被せ、
扉だけが自立しているようなデザインにしています。

廊下部分は茶色の箱より中庭側へ飛び出しています。

リビングには外部の茶色の仕上げが貫入してきます。

リビングの開口部は人吉の夏場の陽射しが強いため、
欄間と下の引違いサッシを分け、欄間部に縦型ブラインドを設置し
欄間とサッシを分けている鴨居部分にロールスクリーンが仕込まれています。
縦型ブラインドはたたみ代が壁に隠れるようになっており
冬場は南の光を部屋の奥まで入れるために壁の中に収納し
夏場は下げて羽根の調整によって光を制御します。

キッチンはキッチンハウスの製品で背後に三つの扉があります。
一番左が冷蔵庫、中央がパントリー、右がプライベートスペースへの廊下の入口

壁掛け液晶テレビの背後が倉庫と書斎で、
出入りはエントランスからの通路を通してできるのですが
リビングからの出入り口を設置してほしいとの施主要望があり
デザイン上リビング正面の壁の右隅にどうしても入口を設けたくありませんでしたので
右側の収納の扉を開けると行けるように忍者屋敷みたいになっています。

プライベート通路

浴室入口

子供室

夜景の撮影まで時間が空くので温泉に行き、その後、うなぎを食べていると
スコールとなりました。
現地に6時半ごろ戻ると雨もあがり、中庭の路面が撮影のために水を撒いたような
状態でラッキー!

次第に日が暮れていきます。

LDKからは中庭越しに寝室の明かりが見え、とても贅沢な関係だと思います。

施工は地元の浦田建設さんで施主のご親戚ですが、とても慎重にすべて設計事務所の
確認を取りながら進めて頂き大変感謝しています!
人吉で仕事をされている設計事務所がいらっしゃれば、ここを推薦します。

施主のIさま、ご協力ありがとうございました。

FAFサロン主催の西岡梨夏さんとのトークセッションが昨夜25日金曜日無事終了。
3月に今回の講演打診を頂き、4月には西岡さんとのトークセッションという企画を立て
5月に内と外のひみつという内容設定を決め
7月に入り、内容についての詰めとスライド材料の作成などを行って臨みました。

3月に第1回の建築勉強会でのプレゼンターを務めたことから
今回のトークセッションでは同じ内容ではまずいと考えていましたが
仕事も忙しく、できれば勉強会で使用したスライドを流用できないかと思っていました。

6月に入っての西岡さんとの打ち合わせで内容についての確認を行うと
流用のダメだしを指摘され、結局今回のトークセッション用に
ゼロから作り直すことになりました。

講演の依頼を受けるということは、性格的に言ってとても面倒なことですが
声を掛けて頂けるうちが華であり、有難いと思いできるだけ受けるようにしています。

それに仕事で忙しくても相手との約束となれば、必死にならざるを得ず
結果的にこれまで仕事をしてきたことに対する
自分なりの考え方をまとめるチャンスとなります。

したがって会に出席された方々は内容についてどのように思われたかわかりませんが
ボクなりに一般の方が多いという状況を踏まえ、わかりやすく説明できるように
準備したつもりです。
建築の専門の人々と一般の方々が半々に交じっているというのは
ある意味において難しく、今回出席されていたNKSアーキテクツの末廣さんからは
ボクなんかはそういう状況でわかりやすく説明するのに向いているのではと言われ
難しいことが苦手なボクにとって確かにそうかもしれないと思いました。

それにしても元スタッフの西岡さんの説明は理路整然としており
ご本人そのものは普通はとても感覚的であるのに対し、
それを説明する内容はとても論理的でほれぼれしました。
また、質疑応答での回答も頭の回転が速く、切れのある対応で
今後、女性の若手建築家のホープとして間違いなく活躍が期待できると感じました。

その後、近くの居酒屋で打ち上げ、
谷口さんとは九産大非常勤講師の打ち上げ依頼久しぶりに飲みました。
アトリエcubeの清原くん、マツダグミの松田くん、ナガハマデザインスタジオの川上くん
相良友也建築工房の相良くん、当アトリエの元スタッフ平野くん
今回、FAFメンバーとしてボクに声を掛けるプロデューサー的役割をされた
田村の小さな設計事務所の三角くん、徳永くんなどなど

みんなでかんぱーーい!!-----—お疲れ様でした!

この最初のビールがなんていったってサイコ―!

第3回の勉強会でプレゼをして頂いたNKSアーキテクツの末廣氏より
行橋の住宅が見学できるお誘いがあり日曜日の雨の中、スタッフの松尾、
ソルト建築設計の西岡さんとともに行って来ました。

この住宅のクライアントの方が出身校の吹奏楽の生徒たちを招き
住宅のホール(リビング)を利用して九響フィルの方々によって
指導を兼ねたミニコンサートを定期的に開かれているようで
思いかけず勉強会に出席している10名ほどの建築家に声を掛けて頂き
見ることができるようになりました。

建物の構成として1階は南北の庭と繋がりながら、2階は東西方向の景色(川と山)を
見るために1階と2階のプランを直行させたモデリングが繰り返し行われ
現在の形に至っています。
道路側の写真は川側の面である妻側でこの住宅の正面になっています。
この特異な形態は2階部分がU型のチューブ状になっており
二つのチューブの間に雨水の集水を兼ねたU型が挿入され
内部における二つのチューブに挟まれた空間を
間延びさせないような役割も持たされています。
この三つのU型と両サイドの屋根の曲面との隙間に取られた4か所のトップライトから
光が落ちてくるしかけになっており、その構成がそのまま妻側の立面になっています。

敷地と道路には少しばかりの段差があり、門扉から入るとその段差を
大きめの石ころをベースとした石組みによる庭園によって緩やかな勾配として
デザインされてあり、内部ではエントランスからリビングへとスキップフロアに
なっています。

幅1.2m以上あるたて軸回転の1枚ドア

内部が部屋になっている白いU型チューブは中央にあるリビングの東西側に
平行に配置されている2本のコアによっても支えられており、コアの内部は
このエントランス側ではシューズボックス、階段、2階の二つのチューブを
行き来する通路が入り、奥のコアには洗面、浴室、通路、収納など。
必要機能がすべてコアに納められているため、
それ以外の空間は機能面の束縛から自由で、
またコアは南北方向にすべて伸びている訳ではなく途中で切れているため
空間に高い流動性が生まれています。
下の写真はリビングより半階上がってリビングを見下ろす桟敷状の和室を
エントランスホールから見たもので手前左側が玄関扉、
右側の壁がコアになっている部分で入口より入るとシューズボックスがあり
半階上がって右奥がリビング、奥に進んで半階上がると和室、
和室よりエントランスホール吹き抜けに出た階段を上がり
二つの白いチューブの中の部屋にアクセスします。

下の写真はエントランスホール北側の庭でエントランスからリビングへは
この庭を見ながら左側へ回り込むようなかたちでアプローチでき
リビングがホールとすればまるで劇場のホワイエのような流動的で豊かな空間で
感動します。
また可動の開口部は木製サッシで4周すべてが隠しかまちで
フレームが見えない納まりになっています。
(ここには生徒のかばんが置かれていました。)

半階上がったリビングスペースへの入り口からのエントランスホール見下ろし
左側の曲面が北側の庇で右側が部屋が入っているチューブ

エントランスホールから見える和室は、リビングより半階上がっていることにより
大きく南側にカーブを描き下がった庇によって天井が低く感じられ
意外にも落ち着ける場所になっています。
庇と床との間に取られたよこ長のスリット窓からは南庭の緑を見ることができます。
右側の腰があるところからリビングホールを眺めることができます。

和室を出てエントランスホール吹き抜けに出ている階段を使って2階に上がります。
トップライトからの光が部屋となっているU型の曲面をグラデーションになって
下りてきます。

下の写真は和室よりエントランスホール北側を見たところ。
二つのU型チューブの高低差により天井見上げ空間が変化に富んでおり
その下に様々な場が作られ均一性とは無縁の状況ができています。 

ミニコンサート会場として使用されているリビングスペース。左上が先ほどの和室。

高い吹き抜けとなっているリビングスペースは
東西方向に配置された2本の南北に延びる細長いコアによって挟まれており
コンクリート杉板型枠仕上げの硬い質感のため反響音を抑えるために
細長く矩形のスリットが掘り込まれ、奥に吸音材が貼られています。
またU型曲面の仕上げもコンクリート打ち放しに白い塗装をかけたもので
素材としては硬いのですが、曲面になっているためか音が拡散され
内部は程良い音環境になっていました。

高低差のある2階の部屋(ひとつはご両親の寝室とサニタリー、リビングと
もうひとつは将来用の子供室2室)が入ったU型チューブと中央はU型の雨樋

2階U型チューブ内、二つの子供室と中庭

もうひとつの2階チューブ内、親世帯ベッドルーム、サニタリー、リビング

最後に北側の庭に面して取られた1階ダイニングスペース、
リビングとは吸音材が貼られた大きな片引き戸によって仕切ることができます。

今回、NKSアーキテクツの住宅を久しぶりに見ることができるとともに
クライアントが住まわれた状態で観るのは初めてで感動しました!
日本人が考えそうにない大胆な構成と緻密なディテール、
それぞれの場が与えられた統一感のなかの多様性
暮らし方を配慮した収納計画と空調システムなどとともに
今回のミニコンサートのように地域に開かれた社会性などなど
建築家の存在というものが前衛でありながらも決して独善的なものではないということを
強く感じさせたものでした。

ありがとうございました。

7月にしては史上最強の台風が九州にやってくる!!という報道で
きゃあー怖い!!と思いながらも小学生の頃の自分が頭をもたげ
台風来て休みにならないかなあと-----–心の奥底で思う-----—。

でもそうは言ってももうおとなだし、台風が直撃したらボクが設計した住宅は
どうなるでしょう?と心配に思う------。(また、いろいろな地域に被害をもたらします)
そう考えると台風こんでーと思いながらもスタッフに明日は台風来るかもしれんので
君たち自転車通勤は危ないので休みにしようと提案!!

もっともな理屈ができてここしばらく休日以外に取れていなかったセレクトホリデイとして
全員休みにしたところ―----台風来ませんでした-----–。