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道路沿いの起伏に富んだ敷地である香椎 O PROJECTは基準レベル(設計GL)の
設定をどのレベルにするか苦労しましたが、基礎の擁壁工事が完了し
これからスラブ配筋に移行する状態をみると、うまく行っている気がします。

道路から斜面になっている部分を少し削り、
駐車スペースとすることで切土の量を抑えています。
擁壁上部のリブは上部の建物との縁切りとしての意味づけで
屋根のけらば材と同一材料になります。

土壌蓄熱暖房としてサーマスラブを採用しており、
冬季にはフロア全体が床暖房として機能する予定で、ヒーターの設置と通電確認を行い
上部に保護のための砂を被せ、砕石を入れた上に防湿シートを敷き、
捨てコンクリートを打設。
その上にスラブの配筋を行ないます。

上棟は9月末の予定。(上の模型は当アトリエが作った1/100の模型)
仕上げの打ち合わせで施主のご自宅へ伺うと-----—-ん?-----

オオイシさーーん!自宅の 模型、1/50で自分で作っちゃいましたよ!とご主人

じぇ!じぇ!

屋根も外せますよー!!

じぇ!じぇ!じぇー!
(まるで遺跡のようにみえます!しかも内部の家具まで造りこんであり
手前のダイニングテーブルとの組み合わせのキッチンには水栓金具まで—じぇ!じぇ!-


(新建築1月号より転用)

フランスのルーブル美術館の分館としてランス市に完成したルーブル・ランスは
国際コンペによって選ばれた日本のSANNA(妹島和世、西沢立衛)が設計した美術館で
最近建築各紙に取り上げられている写真を拝見しました。
プランは外部に対し閉じた4つの長方形の箱がわずかにずれながら並べられ
箱の間に唯一、外に対し開いたガラスのホールがある極めてシンプルな構成です。


(CASABELLA 823より転用)

妹島氏はこれまで外部と内部の境界をあいまいとした方向性の模索を続けていると
思いますが今回の建物は、これまでのガラスやアクリルなど透明感のある材料に替わり
全く不透明な材料であるアルミの金属板を通し、
あいまいさの表現を獲得できていることに驚かされました。

以前から外部と内部の繋がり方としてあいまいさを通し
風景や自然現象を抽象化し(ガラスに張ったフイルムによるぼかしなど)
内部とのグラデーションナルな関係ができることに興味を持ってはいましたが
どうしても空間の構成とは関係なく表層において成立しそうで
考え方において全く前に進んでいませんでした。
ルーブル・ランスでは、鈍く磨かれたアルミニウム金属板を通し、
内外の風景がポエティックに映し出され
虚像としての美しさを獲得するとともに、
美術館建築としては革新的展示方法が選択されています。

この美しい内部の反射する壁に絵画を掛け並べるのではなく
絵画や彫刻とともに展示空間の上から降り注ぐ自然光の下
ランダムに並べられた自立壁に掛けられ、
その風景がそれを取り巻く壁によって映し出されています。


(CASABELLA 823より転用)

表層上の表現を展示構成の在り方と関係づけることにより
単なる表層という問題を乗り越えていることに脱帽するとともに
このようなアプローチがあることに非常に興味を持ちました。

ユニバーサルな空間でありながら
ユニバーサルという言葉に対する歴史上のこれまでの批判を
乗り越えるものとして石上純也によるKAITと共通性を感じます。

車をディーラーで購入した後は、その店に寄るのは定期点検や整備ぐらいで
ほとんど縁がなくなります。
それぞれのディーラーを通しての顧客リストがありながら
新車購入後のリピーター確保に対しなんら戦略が構築されていない訳で
実にもったいないことだと思っていました。

車を購入したお客が定期的にお店に寄るような戦略はないのかと思っていたところ
トヨタが「ハピカラ」というカーグッズ通販を始めました。
トヨタのアクア、ポルテ、パッソ、ヴィッツの車種において
フラン・フランと提携して車内のハンドル、シートカバーなどを
コーディネートできるしくみになっています。

いまのところはHappy Flower,Healthy Active,Natural Islandの3つのスタイルに
分けられていますが、今後、いろいろな組み合わせで自分だけのインテリアを
楽しめるようになるかもしれません。

豊かさとは高級なものに囲まれることではなく
自分の個性に合ったものをどうセレクトするかということで
選択の多様さが豊かさにつながると信じています。

車内の装飾化に対しミニマリストやモダニストは嘲笑するかもしれませんが
多様化という論点で見た場合、
ファッションに始まり、車を経て住宅に対する意識が
自己表現の場としての多様性につながるのであれば
いいことではないかと思います。

  

昨夜、現場から帰ってくると7時半からお約束していた面談以外に
日曜日の面談依頼の連絡が入っており、二日続きの面談となりました。

ひゃあー!先月中旬までは2か月先の新規依頼がなくどうしようかと思っていたのですが
この2週間で4件の話がありました。
消費税の増税時期などは気にされていないようでした。
もちろんどれもまだ契約にはなっていませんが
気分的に少し楽に
よーーーし!がんばるぞーという気持ちになります。
やはり伊勢神宮へのお参り効果は絶大なものがあると思ってしまいます。

テクニスタッフの岡本さんや田中俊彰さんお二人とは
時々ご一緒に飲むことがあり先月末もご一緒しましたが
あの世も神も霊魂もすべて信じず
お墓もいらないというぐらいの無神論者なので
笑われてしまうと思いますが
強靭な意志を持てない凡人にとっては、
縁起かつぎは勇気を与えてくれます。

きょうは昨夜からの久しぶりの雨の中、人吉と熊本御領町に行ってきました。
35度以上の猛暑日が15日連続していた記録もこの雨で途切れ
一息つくことができます。
猛暑のなか、現場では士気の低下を心配されているようでいろいろと大変だろうと
思います。

気温がいくぶん低いものの現場のなかでは汗が噴きだし、
来ているものがびしょびしょになりました。

人吉 I PROJECTでは屋根材の一部が壁として折り下がる形態であり
タテハゼ葺きの屋根と壁の棟納まりについて事前にモックアップを作って頂き
随分と検討しました。雨洩れしない納まりを考慮しながらタテハゼが屋根から壁へ
連続するようなデザインとの両立は難しく、板金屋さんとのお互いにとっての
ぎりぎりの妥協案で成立しています。

その後、楽しみな温泉に入り、汗を流し着替え
気持ちを切り替えて熊本、御領町のH PROJECTの現場へ。

こちらは、下地のボードをほぼ貼り終え9月末竣工を目指し
きょうは施主の方と内部、床、壁材の打ち合わせ。

吹き抜けがあるリビング床は床暖房下地のタイル貼りになっており
マットで真っ白なタイルか鏡面のオフホワイト色のタイルのどちらかで
迷われていました。
時間内で結論が出ず、明日の日曜日に再度見て頂き決めてもらうことに。
コンセプト上、コの字フレーム壁の内側の壁、天井は外壁のグレー色を少し薄くして
使うことにしていますが、選ばれたグレーには若干、黄色が入っており
完全な無彩色ではありませんので少しアイボリーがかったオフホワイト色のタイルも
合うと思います。
表面仕上げが鏡面ではありますが、
これまでの当アトリエで初めての採用となりますのでこれでもいいですよ!と言うと
えー!大石アトリエで初めてですか------と悩まれていました。