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翌日、頭がボーとしている状態で前日行なわれた木村松本氏のオープンハウスのある
住宅地より少し南側にある古い住宅団地に建つ住宅のオープンハウスに妻とともに
行って来ました。設計はNKSアーキテクツの末廣夫妻。
かつての有料道路から回りながら上がり進むと正面にいきなり見えてきます。
末廣さんらしいとても存在感のある建物で一見、不思議な組み合わせに見えます。
建物は二世帯住宅になっており、角地を陶芸の仕事をされている子世帯の仕事場のための
外来駐車スペースの部分とプライベートな庭スペースに分離するために
庭を囲むUの字が八の字状に開いた居住棟とその一翼に内側廊下を挟んで並行に配置され
駐車スペースに開く作業棟を並べたプランになっています。
Uの字棟の屋根は、中庭側への片流れで、作業棟は内廊下を挟み反転した形態として
置かれています。
この作業棟の持って行き方が配置計画のうえで難しく、
苦労されたのではないかと思いました。
内部はコストがかなり厳しいことを逆手にとって、構造体と壁及び屋根下地財が
すべてむき出しになっていますが、納まりがシャープであるためか全く泥臭く感じさせない
ところがさすがです。
Uの字を八の字状に開いた形態の断面部材が繰り返されながらカーブを描いていく
奥行き感は迫力があるとともに美しく見えます。

この場合、デザインは構成と構造の結果であり、取り繕ったものが一切ないというのが
末廣さんらしく、明快で小気味いい建物でした。

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