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きのうは、オープンハウスから帰った後、鬼嫁と中華料理を食べに行き、
その後、二人で「イタリア的恋愛マニュアル」という映画のDVDを借りて見ました。
この映画は、「ライフ・イズ・ビューティフル」で世界中の人々の涙を誘った脚本家
ヴィンチェンツォ・チェラーミのアイデアをもとに製作された恋愛コメディーです。

4つのオムニバスから成り立っていますが、それぞれの話の主人公が
何らかの関係でつながりながら展開していきます。
たくさんの人生模様がコメディータッチで絡み合いながら進行していくさまは、
戦前のフランス映画を彷彿させ飽きさせません。

最初の話は、若い無職の男がボッティチェリの「ビーナス誕生」に描かれている
女神似(ボクの独断的感想です!)の美しい女性に一目惚れして、
イタリア人らしく果敢にしつこくアタックします。
余談ですが、我々の新婚旅行先であるヴェニスのレストランで、妻がトイレに行った際、
イタリアの若い男が「あんな男置いて、案内してあげるからボクと一緒に行こう!」と
誘われたと言って戻ってきたことがありました。
ほんとにイタリア男は調子いい!

映画では、ほとんどストーカーに近い行為に嫌悪感を持たれる方もいるかもしれませんが、
自分の身分をわきまえずにアタックできる勇気に、
恋愛の原点を感じさせられたのも事実です。
最近は、みんなふられるのが怖いし、
恥かしい思いをしたくない人が増えているような気がしますが、

人生の後悔は、結果が駄目でも、何もしないよりしたほうが残りません。

これは、恋愛に限らず全てに通じる言葉です。
とにかく、あと三話もそれぞれに面白く、おすすめです!


デザインニコの松田くんが設計した前原の家のオープンハウスに鬼嫁と行って来ました。
施工は、筑羽工務店のハタさん。
さすが仕上の精度が良く、きっちりと造りこんでありました。
この住宅の施主のOさんご夫婦も居られ、これまでの経過を説明を兼ねご自分で
パンフレットにされておられたのには驚きました。
その中で、Oさんが建築家に設計を頼むきかっけになったいきさつとして、
市役所に勤務されておられるOさんが、以前、変わったプランの住宅の図面を見られ
その建築家の名前が記憶に残っていたことからインターネットでの
ホームページ検索を経て、プロトハウスに行き着いたとのこと。
その建築家がボクであることを施主ご自身から説明され、
5年前のことでしたがご本人も含め鮮やかに思い出しました。
結果的にボクがきっかけをつくり、建築家に依頼される方がまた一人増えたことは
とても光栄です。
ただ、それだったらどうして自分に声がかからなかったのはちょっぴり複雑な気持ち
で残念なんですが-----—。
でもとても喜ばれておられるご様子を拝見して、素直にお祝いしたい気持ちでいっぱいです。

ところで、ハタさんから現在施工中の当アトリエのLIGHT TUBEについて
非常に変わった建物であることをまわりの方に強調するためか、
「宇宙人の家のようなごたーです!」
との説明があり、一瞬ムッとしましたがすぐに得意の自虐キャラが連動し
「ボクはM13星からきた宇宙人ですから、宇宙人が設計すれば宇宙人の家でしょ!」
「ハッ、ハッハッ 」と応えました。
松田くんは、素材に関してとてもナイーブな感性の持ち主ですが、
ボクも別な形でナイーブでーーーす!


ONEの竣工写真をホームページにアップしました。

建物は、タテヨコ9.1m角で高さが5.7mの直方体です。

外壁は、巾910ミリの大判のサイディング板をタテ使いできっちり10枚で割付し
高さも、2階レベルからサイディングの定尺長さの最大寸法である3000ミリで
決定されています。

内部は、5m近い高さの空間の中央に4m×3.5mのコアを配置し、コア部分は
1F床レベルより600ミリ地下に掘り下げられています。
そこは、物入れとウォークインクローゼットで区画されており、
そのコア上部がリビングフロアになっています。

コアの1階外周部には、エントランス、サンルーム、予備室、主寝室、
洗面、バスルーム、物干が取り巻いており、
2階外周部はコアより800ミリ上がって、ダイニング、キッチン、
子供室、外部デッキが取り巻いています。

コアと2階床のずれた段差部分にはガラスが嵌めてあり、コア上部のリビングからは、
全ての部屋の気配が感じられるように直方体の箱の内部が
巨大なワンルームになっています。

ワンルーム感を徹底するために1、2階の部屋の間仕切り壁及び扉は、
すべて木下地フレームを半透明のシートで覆っています。
また、遮音を必要とするところには、半透明の遮音材をフレームのなかに入れています。

このワンルームを熱環境からクリアするために、基礎のコンクリートの下に
サーマスラブという電熱シートを敷き込み、深夜電力を利用した蓄熱式床暖房として
1階の全てのフロアが温められます。2層のワンルームのため2階にも暖かい空気が
上がり、快適に生活できるようになっています。
ランニングコストが非常に安いので寒いシーズンには24時間付けた状態で数ヶ月
稼働させても負担増にはなりません。
1階の床仕上げは全てタイル仕上げになっており、夏は逆に涼しく感じます。

ONEは、特にとんがっているわけでもない普通の若い施主ご夫婦の、
住宅においては、普通でない面白さを望む気持ちから生み出された住宅です。

人工の光は、商業施設においてはもっとも演出に力が入る要素ですが
やればやるほど水っぽくなるきわどさがあります。
上の写真は、ボクが敬愛するアメリカ人の建築家スティーブン・ホールが設計したもので、
オーストリアのウイーン近郊にあるロイジアムワイナリーの迷路状に張り巡らされている
地下貯蔵庫の一部をビジター向けにリニューアルしています。
もともと自然光の扱いに巧みな彼が、アートに近いような形で人工光を扱っています。
高さの違う無数の光の筒が黒い鉄板の上に並んでいる様は、単なる演出を越え
何かを感じさせます。
下の写真は、トンネル状の暗い長い空間の先に上に向けての階段があり、
一気に明るくなります。
無数の羽根状のステンレス板を回転させ、それに向け、強い光を上に照射、
反射光が乱舞するような場所で、地上に出るための高揚感を演出しています。

人工の光の扱い方を見ても哲学があるのとないのでは、
全然違うものになるのだと思います。

今回より、二手に60名ずつ分かれた生徒が入れ替わり、再び「ウォーキング公園」
の課題演習を行ないます。
我々の指導は前回と変わりませんが、入れ替わった生徒たちは第2課題として
工藤・末廣先生のところで住宅の課題を行なっており、彼らにとっては新しい課題となります。

今回は、1回目なのでランドスケープの参考事例として、安藤忠雄さんが設計された
熊本県装飾古墳館と伊東豊雄さんが設計された北海道のホテルPのプランが
紹介されていました。
どちらのプランも強いコンセプトが感じられ、美しい建築やコンセプチュアルな建築は、
まずはじめにプランが美しいと改めて思いました。
プランが美しいということは、表層ではなく構成が意識された結果だと思います。
厳しいことを言えば、プランが美しくないのに、かっこ良く見える建築は、
装飾的であると言っていいかもしれません。


これは、安藤さんの装飾古墳館のプランが探せなかったので北海道の安藤さん設計
の水の劇場のプランです。安藤さんのプランが美しいのは有名であり、且つ本物も
常に上から撮影されることを意識して、余計な設備機器が一切屋上に出てこない
ように計画されています。


伊東豊雄さん設計のホテルP。直線上の2層の箱の中に客室が入っており、
楕円で切り取られたスペースに箱と平行してホール、フロント、食堂、バックヤード
などがバーコード状に並べられ配置されています。この部分には屋根があるのですが
プランがわかりやすいように省いてあります。建物へのアプローチは、楕円の壁をくぐり
水が張ってある中をブリッジで渡る演出になっています。