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昨日の福岡デザイニング展の一環として行なわれたトークイベントに平行して
プロトハウスギャラリーでは、与えられたキャンバスを使用して
「ON」というテーマを意識したコンセプトモデルの展示が
14人の建築家によって行なわれています。
333mm×241mmのキャンバスをどう捉えるのか?
ONというテーマに対する解釈、
今回の展示は、その考え方についてスタッフ同志でディスカッションさせましたが
誰を対象とするかについても明確でなかったところに迷いがあったようでした。

それで、私の方でプロトハウスから投げかけられたテーマに対し、建築に興味を持つ
不特定多数(学生や建築を志している方達)の人々へ打ち返すことの指示をしました。

投げつけた相手に具体的かつ現実的目的がない以上、見えない相手には
抽象的方法で打ち返すことで良いと判断しました。

キャンバスは、布をしっかり張るために木フレームの下地が回り、
その下地の厚みが厚さとなって板(プレート)になっています。
この布に切り込みを入れ、厚みを利用した深さを、作ることにしました。

プレートを敷地と見立てることも可能ですし、無条件の状態と見立てることもできます。
そこには、12個の様々な形の切り込みが入れられ、個別の敷地だったり、
個別の条件、制約としての枠組みだったりします。これをシチュエーションと呼びます。

そこへ、その通りにぴったりと当てはめることは簡単なことですが、
もっと別な入れ方、はみ出し方、条件における解釈の仕方をあれこれと考え
形作っていくことがデザインだと思っています。

デザインという行為は、想定通りでは面白くなく、意外な関係性の導き出し方が重要
です。すべてを鏡面にした模型は、頭では捉えれない複雑な関係性を
作り出し、そこに思いがけないヒントが隠されているということを表わしています。

以上、これを考えたスタッフに代わっての説明でした。

“「ON」というテーマに基くコンセプトモデルの提案” への2件のフィードバック

  1. SECRET: 0
    PASS:
    こんにちは、近畿大学稲田です。見に行きましたよ!
    最初は何かわからなかったですけど、係りの人がたぶん大石先生に電話してくれてなるほどと思いました。型にはめ込むことが(デザインとして)落とし込むことではなく、関係性の生み出し方がデザインなのかなと思いました。グラフィックをしているとクライアントの型にはめ込むことを考えてしまいがちなのですが、このブログを見て関係性という言葉に可能性を感じました。
    自分たちもVIORO B2に作品を展示しています。5月2、4は近大生がいると思うので、足を運んでいただけると幸いです。
    DESINING展お疲れ様でした!

  2. SECRET: 0
    PASS:
    そうです!稲田くん。デザインは関係性なのです。!
    見に来てくれてありがとう。
    VIORO B2に5月2日、スタッフと7時頃行こうと思っています。

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