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先々週よりLEAF HOUSEの実施設計を行なっています。
構造上の梁の架け方、庇端部の防水納まりと屋根の厚みをできるだけ
薄く見せるための検討、屋根勾配と雨樋の位置、リーフハウスとしての
屋根の重なり具合、耐震壁に必要な構造ブレースの位置等々頭が痛くなるような
詰めを行ない、何とか伏図と軸組図一式を書き上げました。
全体の骨格がやっと見えてきたので、今日からは平面詳細図の作成に取り掛かって
います。
平詳は1/50の縮尺で書くのですが、手書きの時は、適当に納まりをごまかして
書いていたのが、CADでは1/1レベルまで無段階に画面上での拡大が可能であるため、
私の場合、どうしても施工上の納まりを考えながら書いてしまいます。
結局、1/1の原寸図を書いている事と同じになりとても時間が掛かります。

設計事務所の仕事は、私も含めスタッフとともに毎日、地道な作業の積み重ねが
メインであって、決して華やかなものではありません。
じゃー何が面白いの?と思われるかもしれませんが、一個一個目標に向かって
クリアしていく作業も常にアイデアや判断が要求されており、決して機械的単調な仕事
ではありません。結構面白い部分があります。
また、設計通りに現場でどのように納まっていくのか、現場での実証がありワクワクします。

建築家には、理論と実践と結果が求められ、理論がどんなに良くても実践を可能に
するものでないと絵に描いた餅であり、
施主との出会いとコストは乗り越えなければならない大きな山の一つです。
また、実践しても施工的に納まりが悪かったり、
空間が大雑把で間が抜けていたり、
色のセンスが悪かったり、
素材の使い方が下手だったり、
仕上げが多すぎたり、
空間のプロポーションが悪かったり、
使い勝手の悪いデザインだったり、
雨樋を見せないことに全く注意が払われていなかったり、
家の中に風が通らないはめ殺し窓が多用されていたり、
理論が空間のあり方とリンクしていなかったり
等々では、結果が伴いません。

これからも、実務的部分において、最後までトータルに整合性のある建築
を作っていきたいと思います。

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