海辺の家

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21世紀は、コンピューターの発達に伴い仕事の場が都市集中から拡散へ変化していく可能性があると言える。
それを肯定的に捉えるとすれば、私たちが自然の中での生活を実現できる時代を迎えつつあると言える。
施主は、そんな夢をこの住宅で実現されたご夫婦である。
敷地は北側に海が見える斜面の一部を平地に造成してあり、自然の題材を空間を通してどのように切り取っていくかが、この住宅の空間テーマであった。

建物の構成は、杉板の黒い壁と白い壁のコンストラストをベースに2階デッキや開口部を、造形的ヴォリュームの中に組み込むことにより開口部を意識させないデザインとしている。
2階の居間と浴室からは、玄界灘と四季折々の野北の山が素晴らしいコンストラストとなって眺望できる。
居間は、北側の海に向かって空間が拡がっていく傾斜天井となっており、床座の生活を通して海の風景を捉えることができる

敷地面積 505.2㎡(152.8t)
延床面積 177.1㎡(53.6t)
竣  工 2000年
施  工 甲斐建設